2019年の消費税率改正と合わせて行われる自動車税制。車の購入は改正の前後でどっちがお得か調べてみました。
まずは、現在の自動車に関する税制のおさらいです。
上記に対して、以下の減税制度があります。
まずは
自動車購入時にかかる自動車取得税について。つまり、車を購入する人以外は無関係なお話です。
2019年10月1日から自動車取得税が廃止され、「環境性能割」という制度がスタートします。「環境性能割」という名称ですが、割引制度で無く課税制度で税体型の実態は変わりません。
これまで、自動車には自動車取得税と消費税で2重に課税され批判されてきましたので、この批判をかわすため、「環境性能割」という分かりにくい名称になったのでしょう。
環境性能割は自動車取得税と比べて基本的な税率が下がっています。 自動車取得税 3%→環境性能割 2%(2020年10月1日以降は3%)
環境性能割の導入によりエコカー減税の適用がなくなりますが、新制度では初年度は1~2.25%の減税となります。
現行税制と新税制での比較がコチラ
自家用車 (排ガス規制適合) |
2020年度燃費基準 | 電気自動車 燃料電池自動車 天然ガス自動車 (排ガス規制適合) プラグインハイブリッド自動車 クリーンディーゼル乗用車 (排ガス規制適合) |
||||||
未達 | 達成 | +10%~ | +20%~ | +30%~ | +40%~ | +90%~ | ||
自動車税+エコカー減税 (2019.4.1-2019.9.30) |
3.00% | 2.40% | 2.25% | 1.50% | 非課税 | |||
環境性能割 (2019.10.1-2020.9.30) |
2.00% | 1.00% | 0.00% | 非課税 | ||||
環境性能割 (2020.10.1-2021.3.31) |
3.00% | 2.00% | 1.00% | 非課税 | ||||
環境性能割 (2021.4.1-) |
未定 |
結果としては、消費税増税2%分以上の減税を受けられるのはごく一部に限られることがわかります。
続いて車検のたびにかかる自動車重量税です。
車両重量に対して500kg刻みで課税される税金で、エコカー減税の対象でもあります。重量税に対するエコカー減税は2019年10月以降も継続。
現在は2019年5月1日~2021年4月30日の新車登録についての減税率が決まっています。
なので、消費税導入の前後ではお得感の変化はありません。
最後に毎年支払っている自動車税、軽自動車税についてです。
税制および減税制度(グリーン化特例)は継続。
現在は2019年4月1日~2021年3月31日の新車登録についての減税率が決まっています。
なので、こちらも消費税導入の前後ではお得感の変化はありません。
以上の結果、
自動車税制が変わっても消費税増税分を補える場合がごく一部の車種に限られ、購入を控える税制的メリットはありません。
新車購入するなら駆け込み需要で値引きが厳しくなる直前ではなく、ボーナス商戦あたりが最適というのが私の考えです。